言葉遊び

万全という言葉がある。何をいきなり言い出すんだと思うかもしれないが聞いてほしい。

(名・形動)[文]ナリ
まったく完全なこと。手落ちのないこと。また、そのさま。
「―の策を講ずる」「準備に―を期す」「―な対策」「体調を―に整える」

といった具合だ。似たような言葉で十全という言葉がある。

(名・形動)[文]ナリ
(1)少しの欠点もなく、完全なさま。十分に整っていて危げないさま。
「―な対策を講ずる」
(2)〔哲〕〔adequate〕概念や認識がその対象(事物)と完全に一致・適合していること。あるいは、対象を細部に至るまで究明し、完全に明晰判明に認識していること。

(2)は多少違う(特殊な用途という意味で)が普段使われている意味としては同じだ。
ここでふと思うはずだ。

何故、百全と千全がないのだろうか?
 考えられるのは日本人にとって、十と万が特殊な数で百と千がそれほど重要な数ではない。ということではないだろうか、wikipediaで検索をすると十はやはり、十界や十徳などといったように昔の日本人に取っては特殊な数だったようだ。万は非常に大きい数を表す時に使われるようだ。

しかしさらに似たような言葉に万端というのがある。こちらは、十端という言葉も百端も千端もない。

要するに何が言いたいかというと日本語はややこしい。